SoftEther

安価な手段でVPNを可能にしたSoftEther

selogo
このソフトとの出会いは、まだSoftEther 1.0だった頃にさかのぼります。かれこれ10年ほど前になると思います。当時はVPNという言葉だけは聞いたことがありましたが、高価な専用機器が必要で一般人?には無縁の代物という認識でした。インターネット環境はといえば、光ファイバーはまだ普及しておらずADSLがブロードバンドの中心といった環境でした。
当時はADSLでの固定IPアドレスを付与してくれるプロバイダを契約して自宅サーバ(メール・Web・DNS)を立ち上げたばかりでした。サーバと言っても、使い古しのPCにWindows2000を入れ直しての運用で、ハードウェア的には決して余裕があるわけではありませんでした。そんな中、自宅内サーバを外部から安全に操作できる手段を探しており、出会ったのがこのソフトでした。

レイヤ3ではなくレイヤ2をエミュレートという画期的な発想

これまでも、1FDルータなどといった不要なPCをルータにするLinuxディストリビューションなどが開発され、物珍しさで実験などを行ってきました。しかしながら、本家ルータに比較しても性能差はさほど感じられるわけではなく、逆に電気代がかさむといったデメリットばかりが目立った結果だったような気がします。SoftEtherはレイヤ3を仮想化することも可能ですが、レイヤ2を仮想化することで、HUB・LANカードの物理的な垣根を超えてしまうと言うとても柔軟な設計思想のもとに作られています。しばらくして、SoftEther CA/PacketIXという商用サービスが開始され、他の有料VPNサービスとの差異が見いだせなくなり、しばらくはこのソフトと離れていました。詳細はこちらをご覧ください。
#正確には、そこまでの費用をかけてまで実践するほどVPNを必要としていませんでした。

より高機能・多機能、そしてオープンソース化へ

これまでも、事務所LANへのアクセスにはOpenVPNなどのソリューションを活用しておりましたが、パフォーマンスやルータ・FWの設定の複雑さなど、VPNはかなり面倒・手間がかかるものに代わりはありませんでした。また、フレッツVPNなどの安価な閉域網サービスも登場し選択肢が増えた中で、改めてSoftEtherをのぞいてみると、これまでのものとくらべて、大幅な進化を遂げていました。社長のBlogでも触れられておりますが、Hyper-V Serverとの組み合わせで、ソフトウェア代金がすべて不要となるのはある意味学習環境としてはもってこいなのではないでしょうか。
現在弊社でも導入し、パフォーマンス・安定性などの検証を行っている最中ですが、ゆくゆくは本格的に活用していこうと考えております。
これらのノウハウは、さまざまな業務形態が求められる企業にとって、きっと役立つと確信しております。
導入のご相談にも対応いたしますので、お気軽にお問い合わせください。